IC タグトランプの開発

2007年1月、 本学 医療福祉工学部医療福祉工学科新川拓也 准教授 (情報処理教育センター開発室長)と本学生らは、IC タグを埋め込んだトランプの開発を行いました。

この IC タグトランプは、絵柄ではなく、埋め込んだ IC タグ内の情報で カードの種類を判別します。このため、52種のカード全てが、 絵柄のない表裏ともに真っ白なカードでも、従来のトランプゲームを遊ぶことができます。 この IC タグトランプによって、従来のトランプの楽しみ方が増えるだけでなく、 このトランプでしか出来ない新しいゲームを生み出す可能性も考えられます。

現在、研究室では、この IC タグトランプを使って、視覚障害者と晴眼者とが 平等な条件でトランプを楽しむための研究など、様々な可能性を模索しています。


IC タグトランプの仕組み

普通のトランプでは、カードに描かれた絵柄を組み合わせてゲームを行いました。 IC タグトランプでは、絵柄は特に必要ではありません。代わりに「ダイヤの10」といった絵柄を識別する情報が書き込まれた IC タグを埋め込んであり、カードをカードリーダにかざすとシステムがそのカードの IC タグの情報を読み取り、絵柄の情報を音声で読み上げます。プレーヤーは、このようにしてカードの絵柄を知ることが出来ます。

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通常のトランプではカードの絵柄を見て判断する ICタグトランプではカードリーダーに通し、 システムが読み上げた音声で判断する
現在の研究と今後の展開

研究室では IC タグトランプを使って、様々な応用方法について研究を行っています。

その一つとして、視覚障害者が晴眼者と同じ条件でゲームを楽しむための研究を行っています。 これまで、視覚障害者向けのトランプとしては、トランプに点字を刻印した点字トランプがありましたが、晴眼者と視覚障害者で条件が異なるため、有利不利が生ずる可能性があります。 IC タグトランプは、外見からカードの情報を判断することが出来ません。逆にトランプの絵柄を見る必要がないため、視覚障害者であっても、晴眼者であっても、同条件でトランプゲームをプレイすることができます。

現在、カードリーダから読み込んだ情報を識別し、読み上げる処理をパソコンを使って行っていますが、携帯性を上げて、コストダウンを行い、商品化を目指しています。

開発者のメッセージ

新川拓也 准教授

「今回の取り組みは、視覚障害者に特化するのではなく、視覚障害者と晴眼者が同じ条件で一緒に楽しめる方法を模索する中で生まれました。これにより、晴眼者と視覚障害者の方々が一緒に楽しめる機会が増えればと思います。

また、他にも様々な用途が考えられますので、研究・開発を進め、ぜひともこれを商品化したいと思います。」